2012年10月29日

東洋新薬 『フラバンジェノール®』の抗糖化作用、抗カルボニル化作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『フラバンジェノール®』の抗糖化作用および抗カルボニル化作用を確認し、第64回日本生物工学会大会において発表いたしました。

『フラバンジェノール®』とは、フランス南西部ランド地方を主体に植林された海岸松の樹皮から抽出される東洋新薬の独自素材です。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴です。また近年強力な美白作用や抗シワ作用が確認され、各分野で注目を集めています。

当社は、これまでにもフラバンジェノール®に関して、内服だけでなく外用(塗布)による皮膚血流改善作用や美白作用を臨床試験により確認するなど、様々な研究を進めてまいりました。
今回当社は、フラバンジェノール®の抗糖化作用および抗カルボニル化作用を確認し、第64回日本生物工学会大会(2012年10月23日(火)~26日(金)、神戸国際会議場)において発表いたしました。

■背景
 近年、糖化〔注①〕やカルボニル化〔注②〕により生じた老化タンパク質が、しわ、たるみ、黄ぐすみなどの原因となることが報告され、美容の観点から注目を集めています。
そこで今回、フラバンジェノール®の抗糖化作用、抗カルボニル化作用を検証することといたしました。

■ 発表骨子
【抗糖化作用】
フラバンジェノール®とグルコース、ウシ血清アルブミン〔注③〕を混合し、60℃で2日間保温しました。
その後、生成された糖化タンパク質が蛍光発色する特性を利用して、その蛍光量を測定しました。同時に抗糖化作用を持つことで知られるアミノグアニジンも同様の処理をおこないました。更に、フラバンジェノール®とアミノグアニジンの作用の強さを比較するため、それぞれの糖化タンパク質生成の50%阻害濃度〔注④〕を算出しました。
その結果、フラバンジェノール®はアミノグアニジンよりも糖化タンパク質の生成を抑制することが確認されました。

【抗カルボニル化作用】
フラバンジェノール®と紫外線を当てたレシチン〔注⑤〕、コラーゲンペプチド〔注⑥〕を混合し、40℃で5日間保温しました。
その後、生成されたカルボニル化タンパク質が蛍光発色する特性を利用して、その蛍光量を測定しました。フラバンジェノール®を添加していない時のカルボニル化タンパク質の生成量を100%とした時の、フラバンジェノール®の各濃度におけるカルボニル化タンパク質生成量を算出し、そこからカルボニル化阻害率を求めました。
その結果、フラバンジェノール®はカルボニル化タンパク質の生成を用量依存的に抑制することが確認されました。

これらの結果から、フラバンジェノール®は抗糖化作用、抗カルボニル化作用を有していることが示されました。

東洋新薬は今後もフラバンジェノール®を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

〔注①〕糖化
体内にあるタンパク質に糖が結合することで、タンパク質本来の機能が失われる現象。
タンパク質本来の機能が失われると、老化が促進され、美容面では、しわ、たるみ、黄ぐすみの原因になると言われています。

〔注②〕カルボニル化
体内にあるタンパク質に過酸化脂質(紫外線などの酸化ストレスによって酸化された脂質)が結合することで、タンパク質本来の機能が失われる現象。糖化同様、しわ、たるみ、黄ぐすみの原因になると言われています。

〔注③〕ウシ血清アルブミン
血清アルブミンは血液中に豊富に存在し、精製が容易なため、入手しやすいタンパク質の一つです。特にウシ由来の血清アルブミンは研究に広く利用されています。

〔注④〕50%阻害濃度
化学反応の50%を阻害するのに必要な濃度のことをいい、値が小さいほど阻害作用が大きいことを示します。

〔注⑤〕レシチン
自然界の動植物の細胞内に存在する生体膜を構成するリン脂質です。大豆や卵黄に多く含まれ、水と油の両方に溶けやすい性質を持っていることから乳化剤としても用いられています。

〔注⑥〕コラーゲンペプチド
コラーゲンは真皮や軟骨、腱などの主成分となっているタンパク質でヒトでは全タンパク質の30%を占めているといわれています。このコラーゲンを酵素処理で加水分解し、低分子化したものがコラーゲンペプチドと呼ばれており、食品や化粧品などに利用されています。

▶お知らせ一覧にもどる