2010年10月05日

東洋新薬 『ポテイン®』の満腹感の持続作用およびGLP-1分泌促進作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、臨床試験において『ポテイン®』の満腹感の持続作用を、またそのメカニズムの候補としてGLP-1分泌促進作用を確認いたしましたので、第31回日本肥満学会において発表いたしました。

『ポテイン®』は東洋新薬の独自素材で、北海道産のジャガイモを原料とする機能性食品素材です。満腹感を高め、食べ過ぎを防ぎ、ダイエットに役立ちます。

今回、東洋新薬は、北海道大学大学院農学研究院 原 博 教授および 比良 徹 助教との共同研究において、満腹感持続作用として、『ポテイン』を朝食に併用摂取させた時に昼食量を低下させる作用を確認しまた、そのメカニズムの候補としてin vitroでGLP-1分泌促進作用を確認いたしましたので、第31回日本肥満学会(2010年10月1日(金)~2日(土)、前橋プラザ元気21(群馬県前橋市))におきまして、2題の学会発表を行いました。

■ 『ポテイン』の満腹感持続作用
健常成人男女7名を対象に、二重盲検クロスオーバー試験〔注①〕を行いました。朝食として、『ポテイン』300 mgを加えた野菜ジュース(『ポテイン』群)または何も加えない野菜ジュース(コントロール群)を摂取させ、摂取後180分にわたり、VAS法〔注②〕による食欲の評価を行いました。その後、昼食(サンドウィッチ)を摂取させ、サンドウィッチの数量を測定しました。その結果、ポテイン摂取時に食欲の低減が見られ、サンドウィッチの量も少ない傾向にありました。
このことから、朝食として軽食と『ポテイン』を共に摂取することで、より少量の昼食で満腹感が得られ、満腹感持続作用があることが示唆されました。

■ 『ポテイン』の満腹感持続作用メカニズム
『ポテイン』における満腹感持続作用のメカニズムを、満腹ホルモン(GLP-1)〔注③〕を産生する細胞(GLUTag細胞〔注④〕)を用いて検討しました。その結果、『ポテイン』は用量依存的に満腹ホルモンであるGLP-1分泌を促進することが、in vitroで確認されました。
このことから、『ポテイン』の満腹感持続作用のメカニズムとして、消化管における満腹ホルモン(GLP-1)分泌の促進が一因になっている可能性が示唆されました。

東洋新薬は今後も『ポテイン』の機能性をさらに解明して、肥満対策における独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

〔注①〕 二重盲検クロスオーバー試験
二重盲検(ダブルブラインドともいう)とは、被験者の思い込みによる影響(プラセボ効果)や試験実施者の挙動が被験者に影響を与える可能性を排除するために、被験者および試験実施者には試験食品(今回は『ポテイン』)かプラセボ食品(コントロール群が摂取したもの)かを知らせないで効果を検証する試験のことをいう。
また、クロスオーバー試験とは、各被験者に試験食品とプラセボ食品の両方を、時期を違えて摂取させ、それぞれの結果を集計し評価する試験のことをいう。この試験方法は測定値のばらつきを小さくすることができるなどのメリットがあり、二重盲検クロスオーバー試験とは、これらを組み合わせた試験方法のことをいう。

〔注②〕 VAS法
Visual Analogue Scale の略で、痛み・味などの体感性を数値化するために開発された特殊なアンケート方法のこと。100 mm の直線の一端を「これまでに経験したことがないような最悪の状態」、もう一方の端を「これまでに経験したことがないような最良の状態」とし、試験参加者が各質問事項について自身の状態が直線上のどこに当てはまるかを記入した印をもとに、その位置から体感性の数値化を行う。

〔注③〕 満腹ホルモン(GLP-1; グルカゴン様ペプチド-1)
小腸下部や大腸において分泌される消化管ホルモン GLP-1は、食事を引き金として分泌され、満腹感を脳に伝える、満腹ホルモンのひとつと考えられている。

〔注④〕 GLUTag細胞
マウス大腸由来の消化管内分泌細胞で、満腹ホルモン(GLP-1)を産生、分泌する能力を有する。

 ※現在『ポテイン®』は取り扱いしておりません。

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