2008年05月26日

東洋新薬 『フラバンジェノール®』の抗動脈硬化作用を確認 独自素材のさらなるエビデンス拡充

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)および九州大学大学院農学研究院 今泉勝己教授は、『フラバンジェノール®』の抗動脈硬化作用をin vivoで確認いたしましたので、第62回日本栄養・食糧学会大会において発表いたしました。

『フラバンジェノール®』とは東洋新薬の独自素材で、フランス南西部ランド地方に植林された海岸松の樹皮から抽出される機能性食品素材で、東洋新薬の独自素材です。
『フラバンジェノール』には、オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールが豊富に含まれており、抗酸化作用および血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴です。

今回当社は、九州大学大学院農学研究院 今泉勝己教授との共同研究におきまして、動脈硬化〔注①〕モデルマウスに『フラバンジェノール®』を継続的に投与することにより、動脈硬化の進展が抑制されたことを確認しました。
本結果は、第62回日本栄養・食糧学会大会(2008年5月2日(金)-4日(日)、女子栄養大学 坂戸キャンパス〈埼玉県坂戸市〉)において発表いたしました。

■ 研究概要
動脈硬化モデルマウス(アポE欠損マウス〔注②〕、雄、7~18週齢)に『フラバンジェノール®』 (FG)を2%配合した飼料を9週間自由摂取させた後、血中総コレステロール値を測定し、さらに動脈硬化病変面積〔注③〕を測定しました(FG群)。そして、これらの測定項目を、『フラバンジェノール®』を配合していない飼料を与えたマウス群(対照群)と比較しました。
その結果、FG群において、対照群と比べて血中総コレステロール値の有意な減少が認められ(p=0.039) 〔注④〕、さらに動脈硬化病変面積の減少傾向(p=0.076)が認められました。このことから、『フラバンジェノール®』を継続的に摂取することで、動脈硬化の進展を抑制できる可能性が示唆されました。

東洋新薬は今後も『フラバンジェノール®』の機能性をさらに解明し、メタボリックシンドローム対策商品の開発に注力してまいります。

〔注①〕 動脈硬化
文字通り、動脈が硬化した状態。なかでも、血中の過剰なコレステロールが動脈壁に沈着することによってあらわれる動脈硬化はアテローム性動脈硬化と呼ばれ、動脈内膜が肥厚して血液が通る内腔が狭くなり、血管が詰まりやすい状態になる。この状態が心臓の血管であらわれると、心臓病を発症するリスクが非常に高くなる。

〔注②〕 アポE欠損マウス
アポEというタンパク質を体内で作るための遺伝子が欠損しているマウス。すなわち、アポEを体内で作ることができないマウス。アポEは「アポリポタンパク質E」の略称で、血中でコレステロールを運搬する役割を担う「リポタンパク質」の一部を構成し、コレステロールの代謝に重要な役割を果たしているタンパク質である。アポEがリポタンパク質に欠けていると、コレステロールの代謝がうまく行われず、血中に余剰のコレステロールが存在するようになる。したがって、アポE欠損マウスは高コレステロール血症による進展した動脈硬化病変を呈する。このことから、アポE欠損マウスはコレステロールの代謝や動脈硬化に関する研究のためのマウスとして用いられている。

〔注③〕 動脈硬化の病変面積
心臓弁付近に位置する大動脈根の病変部分の面積。大動脈根を切断し、断面の病変面積をコンピュータによる画像解析により算出した。

〔注④〕 p=0.039
ここでは、「FG群の血中総コレステロール値が対照群のそれと比べて減少した」という事象が偶然である確率が3.9%である、という意味で、統計学的に算出される数値。この数値は一般に「p値」とよばれ、2群間に生じた差が偶然である確率を表す。このp値が低ければ低いほど、2群間に生じた差の偶然性が低い(=必然性が高い)ので、「2群間に差があり」といえる確度が高い。

『フラバンジェノール』は、株式会社東洋新薬の登録商標です。

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