2008年09月03日

東洋新薬 『フラバンジェノール®』の骨粗しょう症改善作用を確認 独自素材のさらなるエビデンス拡充

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『フラバンジェノール®』の骨粗しょう症改善作用を確認いたしましたので、日本食品科学工学会第55回大会において発表いたします。

『フラバンジェノール®』とは、東洋新薬の独自素材で、フランス南西部ランド地方に植林された海岸松の樹皮から抽出される機能性素材です。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴です。

今回当社は、『フラバンジェノール®』の継続的摂取による、骨密度の減少抑制をin vivoで確認いたしました。
本結果を、日本食品科学工学会第55回大会(2008年9月5日(金)~7日(日)、京都大学)において発表いたします。

■研究概要
手術によって卵巣を摘出した雌ラット〔注①〕にフラバンジェノール®(FG)を0.5%配合した普通飼料を21週間自由摂取させ、骨密度〔注②〕、内臓脂肪重量を測定しました(FG+OVX〔注③〕群)。なお、対照として、FGを配合していない普通飼料を自由摂取させた群(OVX群)、および偽手術を施した雌ラット〔注④〕にFGを配合していない普通飼料を自由摂取させた群(Sham〔注⑤〕群)を設けました。
その結果、FG+OVX群において、OVX群と比べて海綿骨〔注⑥〕の骨密度が有意に高くなりました。
さらに、内臓脂肪重量(腎周囲、後腹膜〔注⑦〕、子宮周囲、腸間膜〔注⑧〕に付着している脂肪重量の合計)の低下傾向が認められ、そのうち腸間膜脂肪重量において、有意な低下が認められました。このことから、『フラバンジェノール®』を継続的に摂取することで、骨粗しょう症および閉経後の女性に多い内臓脂肪の蓄積に対して効果を有することが示唆されました。

東洋新薬は今後も『フラバンジェノール®』の機能性をさらに解明し、女性の更年期対策商品の開発に注力してまいります。

〔注①〕 卵巣を摘出した雌ラット
卵巣を摘出することによりエストロゲンというホルモンの分泌が減少するので、閉経後の状態を擬したラットとなり、骨密度減少や内臓脂肪蓄積などを呈する。

〔注②〕 骨密度
骨を構成するカルシウムなどのミネラル分がどれくらい詰まっているかを示すもので、骨の強さを表す。

〔注③〕 OVX
ovariectomize(卵巣を摘出する)の略語を意味する。

〔注④〕 偽手術を施した雌ラット
偽手術とは、卵巣を摘出するための一連の手術作業において、卵巣を摘出する工程を省いた手術のことをいう。骨密度減少や内臓脂肪蓄積などを呈する原因が、卵巣の摘出によるものであることを比較対照によって示すために行う。

〔注⑤〕 Sham
「偽物」という意味の英単語。今回の場合、「偽手術を施したラット」という意味で用いている。

〔注⑥〕 海綿骨
骨は大きく分けて、外側を取り巻く「皮質骨」と、内側の「海綿骨」という、2種類の骨から成り立っている。海綿骨は、小さな細い骨が縦横に入り組んだ構造をしており、海綿骨の量が減ると骨が弱くなり、骨粗しょう症になりやすい状態になる。

〔注⑦〕 後腹膜
腹部は、腹膜という薄い膜で覆われる「腹腔(ふくくう)」という空間と、腹膜の背側にある「後腹膜(こうふくまく)」とに分けられる。腹腔には消化器のほとんどの臓器が、後腹膜には腎臓や副腎などが存在する。なお、後腹膜の内臓脂肪重量には、腎周囲の内臓脂肪重量は含まれていない。

〔注⑧〕 腸間膜
腹膜の一部で、腹腔内の腸管を包み吊り下げている膜。

『フラバンジェノール』は、株式会社東洋新薬の登録商標です。

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