2012年09月26日

東洋新薬 『黒ショウガ』の体脂肪蓄積低減作用および体温低下抑制作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、 『黒ショウガ』の体脂肪蓄積低減作用および体温低下抑制作用を確認し、日本生薬学会第59回年会において発表いたしました。

■『黒ショウガ』とは
『黒ショウガ』は、ショウガ科バンウコン属の植物で、学名をKaemp feria parviflora、
英名では“Black Ginger”、ラオス語では“Khing-dam:キング(ショウガ)-ダム(黒い)”と呼ばれています。

黒ショウガはタイやラオスの山間部に自生し、現地ではお茶やリキュールなどにして食されており、伝承的な効果として、滋養強壮や冷え性改善があると言われてきました。
黒ショウガの特徴成分である、「ポリメトキシフラボノイド」には、これまでの研究により抗炎症作用や抗アレルギー作用があることが報告されています。

当社では、黒ショウガがもつ機能性に着目し、様々な研究を進めてまいりました。
今回当社は、武蔵野大学薬学部 油田正樹 教授、嶋田努 講師との共同研究において、黒ショウガの体脂肪蓄積低減作用および体温低下抑制作用をin vivoで確認し、日本生薬学会第59回年会(2012年9月17日(月)~18日(火)、千葉県・かずさアカデミアパーク)において発表いたしました。

■ 発表骨子
【体脂肪蓄積低減作用】
雄性C57BL/6Jマウス〔注①〕に、黒ショウガ粉末をそれぞれ1%(Kp1%群)または3%(Kp3%群)を含んだ高脂肪食を継続的に摂取させ、摂取開始から40日後に解剖して内臓脂肪重量および皮下脂肪重量を測定しました。また対照として、高脂肪食のみを摂取させた群(対照群)を設けました。
その結果、対照群と比較して、Kp1%群およびKp3%群で内臓脂肪重量の有意な低減がみられました)。また皮下脂肪重量においても、内臓脂肪重量と同様の結果が得られました。
以上の結果より、黒ショウガは体脂肪蓄積低減作用を有することが考えられました。

【体温低下抑制作用】
マウスに、黒ショウガ粉末懸濁液(Kp群)およびショウガ粉末懸濁液(Zo群)を500mg/kgで経口投与し、その後アルコールを腹腔内投与して低体温モデル〔注②〕マウスを作製しました。また対照として、水のみを投与させた群(対照群)を設けました。アルコール投与前(0分)、投与5、10、20、30、40、50、60分後に耳内温度〔注③〕を測定しました。
その結果、対照群と比較して、Kp群においてアルコール投与に伴う耳内温度低下に対する有意な抑制がみられました。一方、Zo群では対照群との差はみられませんでした。
以上の結果より、黒ショウガは体温低下抑制作用を有することが考えられました。

〔注①〕C57BL/6Jマウス
高脂肪食を摂食させることによって肥満が誘導されやすい特徴を有することから、食餌性肥満モデルとして広く用いられているマウス

〔注②〕低体温モデル
アルコール(エタノール)の作用により、末端の血管が拡張して熱放散が起こり、一時的に低体温となる。

〔注③〕耳内温度
耳内の温度であり、体内の体温である「深部体温」の指標として測定している。

東洋新薬は今後も『黒ショウガ』を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

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