2012年05月29日

東洋新薬 『葛の花エキス™』における抗肥満作用・抗脂肪肝作用のメカニズムに関する知見がオックスフォード大学出版局発行の学術誌『Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine』に掲載

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『葛の花エキス™』における抗肥満作用及び抗脂肪肝作用のメカニズムに関する知見が、2012年5月28日に英国オックスフォード大学出版局発行の学術誌「Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine」に掲載されたことをお知らせいたします。

■葛の花エキス™とは
葛はマメ科のつる性植物で、乾燥させた根が漢方処方の葛根湯などに使用されていますが、『葛の花エキス™』は、葛の花部から抽出して製造される機能性食品素材です。

当社では、葛の花エキス™の抗肥満作用について研究を重ねており、内臓脂肪低減作用や肝機能改善作用を有することを臨床試験により確認しております。

今回、葛の花エキス™における抗肥満作用及び抗脂肪肝作用のメカニズムに関する研究成果の論文が、オックスフォード大学出版局〔注①〕に受理され、2012年5月28日に「Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine (e-CAM) 〔注②〕」に掲載されました。(Article ID 272710)

■研究のポイント
飽食の時代といわれる現代社会において、厚生労働省が実施している『国民健康・栄養調査』によると、日本人の男性の3人に1人、女性の5人に1人が肥満とされており、特に内臓脂肪の蓄積は、心血管疾患や脂肪肝性肝疾患などの発症とも深い関わりがあることが知られています。
本研究では、葛の花エキス™における抗肥満作用及び抗脂肪肝作用のメカニズムをin vivoで明らかにいたしました。

■研究概要
7週齢の雄性C57BL/6Jマウス〔注③〕に葛の花エキス™(PTE)を添加した高脂肪食(HF-PTE群)を14日間摂取させ、内臓脂肪重量、脂肪肝形成度、脂肪合成遺伝子発現量〔注④〕、脂肪分解遺伝子発現量〔注⑤〕の評価を行いました。なお、対照として、葛の花エキス™を配合していない高脂肪食を与えた群(HF群)を設けました。
その結果、HF-PTE群では、HF群と比較して内臓脂肪重量が有意に低い値を示し、脂肪肝においては、HF-PTE群で、同様に顕著な抑制が確認されました。また、脂肪合成遺伝子発現量においては、HF-PTE群で、HF群と比較して有意に低い値を示し、脂肪分解遺伝子発現量においては、HF-PTE群で、HF群と比較して有意な増加が認めらました。
このことから、葛の花エキス™は、脂肪合成抑制並びに脂肪分解促進に働くことで、抗肥満作用並びに抗脂肪肝作用を発揮することが示されました。

東洋新薬は今後も『葛の花エキス™』の機能性をさらに解明し、肥満や肝疾患における独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

〔注①〕 オックスフォード大学出版局
オックスフォード大学の一部局であり、 500年以上にわたり世界規模の出版活動によって研究、学術、教育の分野において年間4000点以上の新刊書を出版する世界一の大学出版部。

〔注②〕 Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine (e-CAM)
オックスフォード大学出版局が発行する代替補完医療の国際学術誌。

〔注③〕 C57BL/6Jマウス
高脂肪食を摂取させることによって肥満が誘導されやすい特徴を有することから、食餌性肥満モデルとして広く用いられているマウス。

〔注④〕 脂肪合成遺伝子
肝臓に発現しているアセチルCoAカルボキシラーゼのこと。脂肪の合成は主に肝臓で行われるが、肝臓での脂肪合成に関わる遺伝子として注目を集めている。なお、肝臓に蓄積される脂肪の約26%が肝臓での脂肪合成に起因すると考えられているため、この遺伝子発現を低下させることは脂肪肝改善に非常に有効と考えられている。

〔注⑤〕 脂肪分解遺伝子
白色脂肪組織に発現しているホルモン感受性リパーゼのこと。体内に溜まった脂肪は、この遺伝子により分解されて初めてエネルギーとして消費される。そのため、この遺伝子発現を亢進することは、ダイエットにおいて非常に重要な因子であると考えられている。
また、肝臓に蓄積される脂肪の約60%が白色脂肪組織に起因するといわれているため、白色脂肪組織の量を減らすことは、ダイエットのみならず脂肪肝改善にも非常に有効と考えられている。

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