2007年06月05日

東洋新薬 「オーツグリン™」にヒト経口摂取によるリラクゼーション効果を確認

株式会社東洋新薬(本社: 福岡県福岡市、本部: 佐賀県鳥栖市、代表取締役: 服部利光)は、オーツグリン※1が副交感神経活動※2に及ぼす作用を京都大学大学院人間・環境学研究科 森谷敏夫教授と共同検証し、経口摂取によるリラクゼーション効果を確認したことを第61回日本栄養・食糧学会大会(2007年5月17日-20日開催)で発表しました。

オーツグリンとは、オート麦(Avena Sativa L.)の乾燥した地上部を抽出した東洋新薬の独自素材です。
オート麦はヨーロッパで800年以上も薬用されており、ドイツの植物製剤規格である「コミッションEモノグラフ※3」には不安、ストレス、興奮状態、神経衰弱症、慢性疲労への効果が記載されています。
今回は臨床試験により、副交感神経活動に及ぼす影響を京都大学大学院 森谷敏夫教授と共同検証し、リラクゼーション効果を確認しました。

■ 副交感神経活動の上昇作用
成人男性12名に試験食品としてオーツグリン500mg入りカプセルを、また対照食品として空カプセルをそれぞれ別の日に摂取させ、摂取前、摂取30分後、60分後に心電図を記録、解析しました。
その結果、試験食品を摂取した場合に、摂取30分後に副交感神経活動の上昇傾向が観察されたことから(グラフ)、オーツグリンの経口摂取によるリラクゼーション効果が確認されました。

■ 神経伝達物質代謝酵素阻害作用
ドーパミン※4などの神経伝達物質の代謝を行う酵素であるMonoamine oxidase B (MAO-B)溶液にオーツグリンを加えると、酵素の働きが弱められることが確認されました。IC50※5は0.114mg/mLでした。
この結果から、オーツグリンがドーパミンの過剰分解を抑制し、神経の働きを回復させることが期待されます。

東洋新薬は今後オーツグリンの機能性をさらに解明し、リラクゼーション対応の商品作りに注力してまいります。

※1 オーツグリン
イネ科カラスムギ属の穀物であるオート麦(Avena Sativa L.)の乾燥地上部をエタノール抽出した独自素材。オート麦は中東から中央ヨーロッパにかけて広く分布し、紀元前2000年頃にはドイツ人、ケルト人により栽培されていた歴史を持ち、抗うつ剤としても伝統的に利用されてきた。

※2 副交感神経活動
交感神経と相反して働く。副交感神経活動が優位になると身体はリラックスし、胃液、唾液分泌の向上、血管拡張、手足の加温などが生じる

※3 コミッションEモノグラフ
ドイツ保健省が定めた薬用植物の規格であるドイツの専門委員会が作成した研究論文。「ハーブと植物性薬品の効果と安全性について、地球上で入手可能な最も正確な情報」という評価がある。

※4 ドーパミン
中枢神経系に存在し、快感、多幸感、運動調節に関わる神経伝達物質

※5 IC50
酵素の働きを50%阻害する時のオーツグリン濃度。酵素活性の阻害度を測定する指標で、その値が小さいほど酵素阻害作用が強い

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