2009年10月16日

東洋新薬 「葛の花エキス」のヒト試験による内臓脂肪低減作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、お茶の水女子大学生活環境センター 近藤和雄教授と共同で、葛の花エキスのヒト試験による内臓脂肪低減作用を確認し、第30回日本肥満学会において発表いたしました。

葛はマメ科のつる性植物で、乾燥させた根が生薬として漢方の葛根湯などに使用されています。
葛の花エキスは、葛の花部から抽出した機能性食品素材で、イソフラボンとサポニンを含有しています。

東洋新薬は既に、ヒト試験により、葛の花エキスのBMIや体脂肪に及ぼす影響を確認しておりました。今回は、お茶の水女子大学生活環境センター 近藤和雄教授と共同で追加研究を行い、葛の花エキスのヒト試験による内臓脂肪低減作用を確認いたしました。

本結果を、第30回日本肥満学会(2009年10月9日(金)~10日(土)、アクトシティ浜松)におきまして、発表いたしました。

■ 研究概要
20歳以上65歳未満の成人男女のうち、BMI〔注①〕が25.0以上30.0未満の肥満男女59名を、葛の花エキス300mgを摂取させた群、およびコントロール群に分けました。それぞれ毎日、12週間摂取させ、摂取前、摂取8、12週後にCTスキャン〔注②〕にて腹部脂肪面積を測定し、摂取前、摂取4、8、12週後、後観察終了後に身体測定(BMI、ウエスト周囲径など)を行いました。なお、試験は二重盲検法〔注③〕にて実施しました。
その結果、葛の花エキス群では、内臓脂肪面積において、摂取12週後に、コントロール群と比較して有意な低下が認められました。
また、BMIにおいてもコントロール群と比較して有意な低下が認められ、ウエスト周囲径においても低下傾向が認められました。
このことから、葛の花エキスのヒトにおける抗肥満作用が確認され、特に、内臓脂肪の低減に働くことが確認されました。

〔注①〕 BMI(Body Mass Index)
BMI(kg/m2)=[体重(kg)]/[身長(m)]2で算出される、ヒトの肥満度を表す指数のこと。日本肥満学会により、BMI=22を標準体重、BMI=25以上を肥満と定義されている。

〔注②〕 CT(Computerized Tomography) スキャン
X線撮影装置で360度の方向から放射線を体に当て、組織の放射線吸収の違いをコンピュータによって計測することで、検査部分の断層面の画像を作成することができる。

〔注③〕 二重盲検法
二重盲検とは、被験者の思い込みの影響(いわゆるプラセボ効果)や試験実施者の挙動(いわゆる観察者バイアス)が被験者に及ぼす影響を排除することを目的として、被験者及び試験実施者の両者共に、試験食品とプラセボ食品の区別がつかないようにして効果を検証する試験のこと。
最も精度よく被験食品の薬効を評価できるため、1970年代後半から、アメリカ食品医薬品局(FDA)が新薬の許可を得るために二重盲検法の試験の要求をはじめたとされる。

 

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