2012年11月02日

東洋新薬 『フラバンジェノール®』のステロイド使用による副作用の軽減作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『フラバンジェノール®』のステロイド使用による副作用の軽減作用を確認し、第64回日本皮膚科学会西部支部学術大会において発表いたしました。

『フラバンジェノール®』とは、フランス南西部ランド地方を主体に植林された海岸松の樹皮から抽出される東洋新薬の独自素材です。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴です。また近年強力な美白作用や抗シワ作用が確認され、各分野で注目を集めています。

 当社は、これまでにもフラバンジェノール®に関して、内服だけでなく外用(塗布)による皮膚血流改善作用や美白作用を臨床試験により確認するなど、様々な研究を進めてまいりました。
今回当社は、福岡大学医学部皮膚科学教室 中山樹一郎教授との共同研究により、フラバンジェノール®のステロイド使用による副作用の軽減作用を確認し、第64回日本皮膚科学会西部支部学術大会(2012年10月27日(土)~28日(日)、広島国際会議場)において発表いたしました。

■ 背景
ステロイドは、炎症を抑える働きがあり、アトピー性皮膚炎など皮膚疾患をはじめとする病気の治療に用いられています。しかし、ステロイドを長期間使用することにより、皮膚の厚さが薄くなる、また毛細血管がもろくなり、必要以上に血液成分が血管の外に出るといった副作用が起こることが知られています。
 フランスでは1968年から長年に渡り、海岸松の抽出物を有効成分とした医薬品を、血管保護薬として使用していることから、今回当社の独自素材であるフラバンジェノール®によってステロイド使用による副作用が軽減されるのではないかと考え、その効果を検証しました。

■ 発表骨子
ラットに、ステロイドの一種であるデキサメタゾン〔注①〕(DEX群)、または、デキサメタゾンとフラバンジェノール®(DEX+FVG群)を、3日間投与(デキサメタゾン:皮下投与、フラバンジェノール®:強制経口投与)後、背部の毛を刈り、トリパンブルー〔注②〕を静脈投与しました。次に、毛を刈り取った部分に、クロロホルムを用いて人工的に肌を荒れさせ、血液成分がにじみ出やすい状態にしました。その後、肌荒れさせた場所をデジタルカメラで撮影・画像解析し、肌荒れさせた面積に対する血液成分がにじみ出た面積(血管透過面積〔注③〕)の相対比を算出しました。
その結果、DEX群と比較してDEX+FVG群は、血管透過面積の相対比が有意に減少しました。
このことから、フラバンジェノール®はステロイド使用による副作用を軽減することが示唆されました。

東洋新薬は今後もフラバンジェノール®を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

〔注①〕デキサメタゾン
ステロイドの一種。
外用のステロイド剤は強さによって5段階(最も強力・かなり強力・強力・中程度・弱い)に分けられているが、デキサメタゾンを有効成分とするステロイド剤は「強力」に分類されます。

〔注②〕トリパンブルー
青色の色素。今回の試験では、血液成分を青色に着色させ、にじみ出る様子を見やすくするために利用しました。

〔注③〕血管透過面積
指定範囲内での、血液成分の一部が血管の外ににじみ出た面積。

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